■チームラボのart-fan活動
■チームラボのart-fan活動
チームラボで最近、art-fan活動というものが行われている。
もともとslackでデザイナー・CGやインタラクティブのエンジニアなどがお互いオススメの美術展やイベントを社内シェアしたり感想を言い合ったりする活動からはじまったのだけど、
「僕らアートとかやってるから、見に行ったり感想をシェアするのは仕事にとってもいいことなんじゃないか」
ということになって、報告したらチケット代が出るようになっている。
自然発生的に始まったこういうことに、補助がついて促進されるのはいいことだ。報告のやり方やため込み方はまだ決まっていないけど、シェアするためというよりも美術展に行く回数を増やすために活動をしているわけだから、やってるほうが面倒にならないように進められるといいと思う。
■ピクサー展はすばらしかった
4/1に新卒が入ったところでart-fan活動の話を紹介して、「今週末ピクサー展行くよー」と案内をしたら、その後slackのチャットルームで何人かから手が挙がって、現代美術館まで行ってきた。土曜の朝一に行ったのに大変な混雑で、中ではみんなバラバラに見たいものを見ていた。僕は2時間程度で力尽きて退出したけど、夕方まで見ていた社員もいたようだ。
ピクサーは集団でクリエイティブを積み重ねている。監督の指示通りに役割分担する、せいぜいが足し算の積み重ねじゃなくて、それぞれが専門性を生かしながら、互いの領域を超えて作品のためにアイデアを出し合う積み重ねだ。映画を撮る上で、
・最初に脚本家がシナリオを書く
・シナリオを読んだ画家がキャラクターの絵(漫画)を書く
・漫画を脚本家が見て「これがイメージどおり」みたいなのを選ぶ
・選ばれたキャラクターのいろんなシーン、小さい頃とか派生するストーリーと絵を描く。
多くはシナリオに書かれておらず、捨てられるものも多いが、どんどん物語は厚みを増していく。
・それをもとにクレイモデルをつくる・クレイモデルをいろんな角度から見て検証して、さらに物語を厚くする。
動きについても、フラメンコにかぶれたオモチャの人形であれば、人形とフラメンコの両方にすごい検証をする。アニメーターが実際にフラメンコを習って踊ったりする。
そういう積み重ねであの作品ができているのが感動した。
プロセスや役割を説明するドキュメンタリービデオがすごく面白い。置いてある絵コンテ、クレイモデルなども圧倒的な美しさ。しかも、全体の90%は捨てられて映画には使われない。全員が、その90%がないと最後の10%が生まれないことを知っている。
■映画「インサイドヘッド」が最高すぎた
ピクサー展が超よかったのでピクサーの映画が見たくなり、会場で知った「インサイドヘッド」を見た。
この映画を選んだのは、ストーリーを展示会で見て興味をもったからだ。
人間の脳/人格は、ヨロコビ カナシミ イカリ ビビり
嫉妬(むかつき)の5つの感情でできている。
ヨロコビが人間を駆動するが、ネガティブな感情も必要で、怒りがないとスポーツやトレーニングはできないし、嫉妬がないと他人への関心はない。悲しみがないと共感もない。
むしろ、ネガティブな感情ほど理性との結びつきが強いのかもしれない。
単純な喜びにあふれていた子供は、様々な記憶と思い出を経て、その人なりの人格を作っていく。怒りが支配的だとビジネスでパワーがでそうだし、母親は子供に共感してくれる。
その、脳内の人格形成の様子をコメディにしたアニメーションだ。
感情や脳の働きについては、どれもどこかで聞いたような話だ。立派な心理学の本にも安っぽい自己啓発の本にもこういうことは書いてある。
この映画がすごいのは、きちんと調べてあるだろうことだけでなく、それをキャラクター、色相、音楽、表情などあらゆる要素を使ってエンターテイメント化し、僕らをきちんと笑わせ、新しい発見と気づきを与え、そして深く考えさせることだ。
僕は @pha さんや @esehara とギークハウスのお茶の間のテレビにchromecastして見ていて、みんな見ながら手元のパソコンをいじる気ばりばりだったんだけど、結局ずっと画面を見て、時に笑いや歓声を上げていた。
いくらでも深くも浅くもなるテーマを念頭に置いて作られたアメリカの子供向けムービーが、すばらしい物語をとおして、違う文化圏の中年を魅了し、新しい気づきとエネルギーを与える作品になっていた。
映画が終わると、すごく人と話したくなり、映画の感想を伝えたくなった。
今ならGoogle Playで250円で借りて見られるので、ぜひ見てみるといいと思う。もちろん視聴環境がいいほどいいけど、スマホの画面で見ても感動できると思う。
By TAKASU Masakazu/高須正和{.p-author .h-card} on June 1, 2021.
Canonical link Exported from Medium on February 6, 2026.
